「歳を重ねても、元気に暮らしたい」——それは多くのシニアが願うことではないでしょうか。人生100年時代と言われる今、60代はまだまだ元気に活躍できる年代です。
ここでは、60代から取り入れたい5つの健康習慣をご紹介します。すべて実践しやすいものばかり。今日からでも少しずつ始めてみませんか?
1. 毎日のウォーキングで体を動かす
高齢になると、筋力やバランス感覚が低下し、転倒リスクが高まると言われています。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動基準2013」では、週に合計150分以上の運動を推奨しています(※1)。
特にウォーキングは、関節に負担をかけにくく、誰でも手軽に始められる運動です。最初は1日15分程度からスタートし、徐々に時間や歩数を増やしていくと無理がありません。
2. 栄養バランスを意識した食事をとる
年齢とともに食が細くなり、栄養バランスが偏りがちになります。特にたんぱく質・カルシウム・ビタミンDなどが不足しやすく、筋力低下や骨粗しょう症のリスクにもつながります。
日本老年医学会の「高齢者の栄養管理指針」では、シニア期の低栄養予防のためのたんぱく質摂取の重要性が強調されています(※2)。
- たんぱく質:魚・豆腐・卵など
- カルシウム:牛乳・小魚・海藻
- ビタミンD:鮭・干し椎茸・日光浴で生成される
1日3食きちんと摂ることを基本に、食材をまんべんなく取り入れましょう。
3. 良質な睡眠をとる
「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目が覚める」——これはシニアに多く見られる悩みです。加齢による睡眠時間の短縮は自然な変化ですが、日中の眠気や疲労感が強い場合は、睡眠の質を見直す必要があります。
厚労省の「睡眠指針 2014」では、寝つきを良くするための生活習慣として以下を推奨しています(※3)。
- 毎日同じ時間に起床
- 朝は太陽の光を浴びる
- 寝る前のスマホ・TVを控える
- 軽いストレッチや音楽でリラックス
4. 社会とのつながりを大切にする
身体が元気でも、孤独や社会的孤立は健康に大きな影響を及ぼします。内閣府の調査によると、人との交流が少ない高齢者は、抑うつ状態や認知機能の低下リスクが高いことがわかっています(※4)。
週に一度でも、地域の活動に参加したり、友人や家族と電話をしたり、オンラインで趣味を共有するだけでも、心の健康につながります。
5. 定期的な健康チェックを受ける
体調が良いからといって検診を後回しにしていませんか?「健康寿命」を延ばすには、早期発見・早期対応がとても大切です。
- 年に一度の健康診断
- 血圧・血糖値・コレステロール値の定期測定
- 歯科検診や骨密度検査も忘れずに
生活習慣病の多くは自覚症状が少ないため、「何もないときこそ行く」という意識が重要です。
まとめ
健康は一日にして成らず。60代からの習慣が、10年後、20年後の元気な暮らしを支えてくれます。できることから、無理なく、楽しみながら始めていきましょう。